千言万辞「う」其の一|迂闊・腕前・運命ほか20語

【迂闊(うかつ)】

注意が足りないさま。送信ボタンが親切に証明する。

「全員宛ての悪口が着弾した。」


【受け売り(うけうり)】

他人の知識を自分のように語ること。出典だけ迷子。

「動画一本で専門家になった。」


【後ろめたさ(うしろめたさ)】

良心に引け目を感じる気持ち。広告の履歴より消しにくい。

「おかわりを隠す声が小さくなった。」


【嘘(うそ)】

事実でないことを事実として言うこと。小さいほど管理が大変。

「昨日の説明を今日の説明で修正した。」


【うたた寝(うたたね)】

短時間つい眠ること。五分の契約が延長されがち。

「昼休みが夕方まで延びた。」


【打ち合わせ(うちあわせ)】

事前に相談し調整すること。時に仕事の代わりになる。

「次回の日程だけ決まった。」


【打ち切り(うちきり)】

途中で終わらせること。撤退にも予算の都合にも使う。

「好評という報告の翌週に終了した。」


【内輪(うちわ)】

親しい仲間の範囲。笑いの意味は外へ出ると失われる。

「新入社員だけが笑う時機を逃した。」


【うっかり(うっかり)】

注意を欠いて物事をするさま。ミスに付ける柔らかな包装。

「誤送信にかわいい名前が付いた。」


【腕前(うでまえ)】

技術の巧みさ。自己紹介の長さとは比例しない。

「職人は黙って一分で直した。」


【自惚れ(うぬぼれ)】

実力以上に自分を高く評価すること。鏡だけが大株主。

「推薦状を自分で書きかけた。」


【旨味(うまみ)】

味をよくする成分や得られる利益。話す人に偏りがち。

「提携案の利益欄だけ太字だった。」


【裏切り(うらぎり)】

信頼に反する行為。期待の大きさで音量が変わる。

「秘密を守る約束が宴会で終わった。」


【占い(うらない)】

兆しなどから運勢を推し量ること。悪い結果だけ再抽選。

「相性が良く出るまで店を回った。」


【恨み(うらみ)】

不当な扱いへの怒りや憎しみ。保存容量に上限がない。

「十年前の一言が現役だった。」


【売れ残り(うれのこり)】

売れずに残った品。商品より値札が先に反省する。

「値引き札だけが目立っていた。」


【上書き(うわがき)】

以前の情報の上に新しい情報を記録すること。謝罪には不向き。

「再訂正で誤字がさらに増えた。」


【浮気(うわき)】

恋人や配偶者以外へ気持ちを向けること。言い訳は多忙。

「出張の領収書だけ丁寧に保管した。」


【噂(うわさ)】

人づてに広まる話。確かめる頃には増築済み。

「事実が到着する前に結末が決まった。」


【運命(うんめい)】

人の力を超えて定まっていると考える巡り合わせ。判断の責任も引き取る。

「寝坊を星の配置に預けた。」