千言万辞「ろ」其の一|老後・露骨・論理ほか20語

【老後(ろうご)】

年を重ねた後の生活。貯金と予定表の両方が要る。

「退職後に初めて平日の長さを知った。」


【労働(ろうどう)】

生活や生産のため働くこと。忙しさ自体は納品物ではない。

「会議八時間で仕事は明日へ。」


【老舗(ろうほ)】

長く続いてきた店や企業。看板の古さで接客は保証されない。

「伝統の味だけ昨日から変わった。」


【労力(ろうりょく)】

仕事や作業に使う力。無料の依頼では透明になる。

「簡単な修正に徹夜を使った。」


【ローカル(ろーかる)】

地域に固有のことや身近な範囲。全国展開より事情が深い。

「地図にない近道は常連だけ知っていた。」


【ローテーション(ろーてーしょん)】

担当や配置を順番に替えること。苦手な仕事は一周して戻る。

「当番表を変えても掃除係は同じ人。」


【ロールモデル(ろーるもでる)】

手本にしたい人物像。生活条件まで複製できない。

「成功者の起床時刻だけ真似した。」


【ログアウト(ろぐあうと)】

システムの利用を終了する操作。現実の仕事では難しい。

「退勤後も通知だけ出勤している。」


【ログイン(ろぐいん)】

本人確認をしてサービスへ入ること。忘れたパスワードが門番。

「昨日の自分が設定した文字列に敗れた。」


【露骨(ろこつ)】

考えや意図を隠さずあからさまに示すこと。褒める時も値札が見える。

「予算の話の瞬間だけ笑顔が消えた。」


【路地(ろじ)】

家や建物の間の細い道。流行より先に名店が隠れている。

「裏道の定食屋に昼休みを奪われた。」


【ロスタイム(ろすたいむ)】

試合などで失われた時間の補填。仕事では残業に改名される。

「昼の雑談を夜の作業で補った。」


【路線(ろせん)】

交通の経路や考え方の方向。変更が遅いほど乗客は迷う。

「看板は革新、手順は十年前のまま。」


【論外(ろんがい)】

議論する価値もないほど問題外なこと。根拠を省略する便利な判定。

「案を開く前に却下が決まった。」


【論客(ろんきゃく)】

議論を得意とする人。結論を実行する人とは限らない。

「反対理由だけで講演ができた。」


【論拠(ろんきょ)】

主張を支える根拠。声の大きさでは代用できない。

「一件の体験を全国の常識にした。」


【論点(ろんてん)】

議論の中心となる問題。増えると会議が安全に延びる。

「料金の話がいつしか色の話になった。」


【論破(ろんぱ)】

議論で相手の主張の矛盾を示し退けること。顧客は残らない場合も。

「相手を黙らせて商談が消えた。」


【論文(ろんぶん)】

研究結果を根拠とともに示す文章。見出しだけでは内容が分からない。

「結論だけ読んで専門家を名乗った。」


【論理(ろんり)】

筋道を立てて考える仕組み。都合の悪い前提は消せない。

「前提条件を示したら結論が変わった。」