千言万辞「へ」其の一|平穏・下手・変身ほか20語

【平穏(へいおん)】

大きな争いや変化のない状態。連絡がない休日ほど貴重。

「スマホを切って初めて午後が来た。」


【閉会(へいかい)】

会議や集会を終えること。課題まで終わったとは限らない。

「閉会宣言の後で別会議が始まった。」


【平気(へいき)】

動揺せず落ち着いているさま。内心の嵐は別売り。

「大丈夫の声だけ裏返っていた。」


【平均(へいきん)】

数値の合計を個数で割った値。突出者を隠す名脇役。

「平均年収を見て隣の席を見た。」


【平行線(へいこうせん)】

意見が交わらず進展しない状態。会議時間だけ延びる。

「議事録に双方の主張を再掲した。」


【平凡(へいぼん)】

特に目立つ特徴がないこと。退屈と思えるのは平和な証拠。

「普通の日を記念日にしたくなった。」


【平和(へいわ)】

争いや暴力のない穏やかな状態。家庭ではリモコンから試される。

「テレビの選局権を公平に分けた。」


【へそくり(へそくり)】

家族などに隠して蓄えたお金。隠し場所を忘れる危険付き。

「古い本から昔の千円札が出た。」


【へそ曲がり(へそまがり)】

素直に同意せずわざと逆らう人。反対が日課になる。

「賛成多数と聞いて逆の席に座った。」


【下手(へた)】

技術が十分でないこと。指摘する人の腕は不問になりがち。

「評論家の作品だけ未公開だった。」


【へっちゃら(へっちゃら)】

少しも困らず平気なこと。傷の深さは顔に出ない。

「問題ないと言って一人で残業した。」


【へとへと(へとへと)】

ひどく疲れ切ったさま。成果とは無関係に訪れる。

「会議だけで週末の体力を使った。」


【へべれけ(へべれけ)】

ひどく酒に酔った状態。本人の自己評価は絶好調。

「まだ飲めるが最後の証言だった。」


【へま(へま)】

不注意などによる間違い。人のものは笑えて自分には痛い。

「自動保存を信じて画面を閉じた。」


【減らず口(へらずぐち)】

負けを認めず強情に言い返すこと。反論の燃料が尽きない。

「証拠を見ても声だけ大きくなった。」


【変化(へんか)】

状態や性質が変わること。好きな人は自分の席だけ固定。

「改革を唱えて座席表は守った。」


【返金(へんきん)】

受け取った代金を返すこと。謝罪文より早く届いてほしい。

「お詫びのメールが十通先に来た。」


【偏見(へんけん)】

偏った先入観による見方。経験一件で全体を決める。

「一人の失敗で部署ごと疑った。」


【返事(へんじ)】

呼びかけや質問への答え。速さが内容の薄さを隠すことも。

「承知しましたの後で質問が来た。」


【変身(へんしん)】

外見や姿を別のものに変えること。中身は持ち越されやすい。

「肩書きを変えても遅刻は続いた。」