千言万辞「た」其の一|退屈・立ち話・担当ほか20語

【退屈(たいくつ)】

刺激がなく暇であること。忙しい時ほど欲しがる贅沢。

「休み二日目に予定を詰め始めた。」


【対策(たいさく)】

問題に備えて講じる手段。原因を調べずに作ると増殖する。

「確認表を増やして確認漏れが起きた。」


【大層(たいそう)】

程度がはなはだしいさま。前置きが長い話にも似合う。

「重大発表は椅子の配置変更だった。」


【態度(たいど)】

人に対して示す振る舞い。肩書きによって変色する。

「店員と社長への声が別人だった。」


【体面(たいめん)】

世間に対して保ちたい面目。失うのを恐れ費用が増える。

「撤回より追加予算を選んだ。」


【高嶺の花(たかねのはな)】

手が届かない憧れの対象。値段を見た後に増える。

「ショーウインドーの前で深呼吸した。」


【宝くじ(たからくじ)】

抽選で賞金が当たる券。発表前だけ億万長者になれる。

「使い道の会議は毎年開催される。」


【タダ(ただ)】

料金がかからないこと。代わりに個人情報が出張する。

「無料登録後に営業電話が来た。」


【立場(たちば)】

置かれた地位や状況。変わると意見まで転居する。

「管理職になったら残業が美徳に。」


【立ち話(たちばなし)】

立ったまま交わす短い会話。椅子がないだけで長い。

「廊下で会議が一時間続いた。」


【建前(たてまえ)】

人前で掲げる表向きの考え。本音とは別の引き出し。

「平等と言いながら順番は固定だった。」


【狸寝入り(たぬきねいり)】

眠ったふりをすること。家事の音にだけ反応しない。

「皿洗いの時間に呼吸が深くなった。」


【頼み事(たのみごと)】

人に何かをしてもらう依頼。少しだけの単位は人次第。

「五分の仕事が週末をまたいだ。」


【旅(たび)】

住んでいる所を離れて出かけること。写真整理まで含む長期事業。

「帰宅後の方が忙しくなった。」


【多忙(たぼう)】

非常に忙しいこと。優先順位の不在を隠せる言葉。

「急ぎの案件より受信箱を整理した。」


【ため息(ためいき)】

疲れや失望で長く息を吐くこと。周囲への無言通知。

「会議で発言せず三回送信した。」


【たらい回し(たらいまわし)】

担当を次々に替えて処理を避けること。窓口の長距離走。

「四人目が最初の部署を紹介した。」


【戯言(たわごと)】

ふざけた言葉やでたらめな話。本人には壮大な構想。

「根拠のない売上予測に拍手が起きた。」


【単純(たんじゅん)】

複雑でなく分かりやすいさま。説明する人には案外難しい。

「簡単な仕組みの手順書が百ページ。」


【担当(たんとう)】

受け持って責任を負うこと。名前が分かるまで仕事は旅をする。

「一週間後に振り出しへ戻った。」