千言万辞「の」其の一|能書き・野放し・のんびりほか20語

【能書き(のうがき)】

薬などの説明、転じて自慢げな理屈。実演前が一番長い。

「包丁を握る前に料理論を語った。」


【納期(のうき)】

品物や成果物を納める期限。お願いだけでは伸縮しない。

「完成予定日の定義が会議になった。」


【ノウハウ(のうはう)】

物事を進める実践的な知識。集めるだけなら趣味。

「教材百本で初投稿はまだない。」


【能率(のうりつ)】

一定時間でこなせる仕事量。速さと価値は別勘定。

「不要な表を十分で百枚作った。」


【ノーコメント(のーこめんと)】

質問への回答を控えること。聞き手には最大の想像材料。

「一言答えた方が短かったかもしれない。」


【のけ者(のけもの)】

仲間から排除された人。連絡漏れとの境界が曖昧。

「自分だけ会議の招待がなかった。」


【残り物(のこりもの)】

使われず残った品。人気のない理由まで賞味する。

「福を期待して弁当を選んだ。」


【覗き見(のぞきみ)】

こっそり中を見たり人の物を見たりすること。見たくない真実も見える。

「机の付箋でサプライズがばれた。」


【のど自慢(のどじまん)】

歌のうまさを披露すること。採点機より本人が寛大。

「九十点の理由を三十分説明した。」


【野放し(のばなし)】

制限せず好き勝手にさせること。自由と管理放棄は違う。

「共有フォルダが迷路になった。」


【伸びしろ(のびしろ)】

これから成長できる余地。現在の不足を優しく包む。

「完成度二割に未来を見た。」


【のぼせ(のぼせ)】

頭に血が上ってぼんやりすること。称賛でも似た症状が出る。

「一度の成功で看板を大きくした。」


【ノマド(のまど)】

定まった場所を持たず働く人など。電源探しが日課。

「海辺の写真の裏でコンセントを探した。」


【のめり込み(のめりこみ)】

一つのことに深く夢中になること。寝食まで費用に入る。

「一記事の修正で朝日を見た。」


【乗り遅れ(のりおくれ)】

乗り物や流れに間に合わないこと。焦って無関係な便に乗る。

「流行の終盤で高額講座を買った。」


【乗り換え(のりかえ)】

別の乗り物や方式に移ること。荷物の移動は自己負担。

「アプリ変更で履歴が全滅した。」


【乗り気(のりき)】

積極的にやろうという気持ち。面倒が見えた途端に下車する。

「企画を聞いた時だけ目が輝いた。」


【暖簾(のれん)】

店の入口などに掛ける布。老舗の信用まで洗濯できない。

「看板を継いで接客だけ変えた。」


【呑気(のんき)】

細かな心配をしないさま。締切を他人が抱えると輝く。

「提出前日にも釣りの予定を立てた。」


【のんびり(のんびり)】

ゆったりして焦らないさま。約束の時刻は別の話。

「散歩の帰りに最終電車を逃した。」